クモ膜下出血

Q29病院の検査で出血の原因「脳動脈瘤」が見つかった場合、手術すべき?

脳ドックなどの検査を受ければ、脳動脈瘤があるかないかがわかります。気になる人は一度、検査を受けてみることをおすすめします。では、検査で脳動脈瘤が見つかった場合、どうしたらいいんでしょうか。

 

脳動脈瘤は必ずしも破裂するものではないので、手術が必要になるとは限りません。日本脳ドック学会のガイドラインでは「脳動脈瘤の最大径が5㍉前後より大きく」「年齢がほぼ70歳以下」「その他の条件が手術の妨げにならない場合」は手術的治療がすすめられる、とされています。

 

しかし、脳動脈瘤が5㍉以下なら破裂しないかといえば、それはわかりません。5㍉程度の動脈瘤の年間破裂率は約1%と少ないのですが、自分が100人のうちの99人になるか、1人になるかはわからないのです。

 

では、手術をしたほうがいいかというと、手術には後遺症というリスク(危険性)が少なからずあります。脳動脈瘤が小さければ、しばらくは様子を見るという選択もあります。

 

手術にはQ30で紹介する二つの方法がありますが、予防として行う手術は、より安全な「コイル塞栓術」が第一選択肢となるでしょう。いずれにしても、主治医とよく話し合って手術すべきかどうかを検討してください。

 

スポンサーリンク

 

Q30クモ膜下出血の手術にはどんなものがありますか?術後、気をつけることは?

クモ膜下出血を発症したあと、患者さんの1~2割の人は脳動脈瘤の再破裂がおこります。そのため再破裂を防ぐ治療が行われますが、現在、二つの手術法のどちらかが選択されています。

 

一つは「クリッピング術」。これは手術で頭蓋骨(頭の骨)の一部を外し、破裂した脳動脈瘤の根本に専用のクリップをかけて再破裂を防ぐ手術法です。

 

もう一つは「コイル塞栓術」で、足のつけ根の動脈からカテーテルという細い管を入れ、脳動脈瘤の内部に細いコイルをつめて血液の流入を防ぐ手術法です。

 

クリッピング術は再発を確実に防ぐことができますが、頭蓋骨を開ける開頭手術なので、患者さんの体への負担が大きいのが難点です。コイル塞栓術は体への負担は軽いのですが、最近、急速に進歩してきた治療法なので長期的な手術成績が明らかではないなどの問題もあります。

 

とはいえ、脳ドックなどで脳動脈瘤が発見され、予防として脳動脈瘤を除去するときも、この二つの手術法のどちらかになります。最近はコイル塞栓術による手術が増えていて、予防としての第一選択肢はより安全なコイル塞栓術となり、この術式が難しいときはクリッピング術になることが多いようです。

 

なお、こうした治療のあと正常圧水頭症(脳脊髄液が異常にたまる病気)などの合併症が起こることもあります。手術後は生活習慣を見直すとともに、合併症にも十分に注意してください。

 

【夢21誌引用 山口三千夫院長談】

スポンサードリンク