緊急対処法
Q13一人暮らしなのですが、万が一の発作に備えて準備すべきことは?
最近は、一人暮らしの高齢者が増えています。「脳梗塞などの発作が起こったらどうしよう」と不安を感じる人も多いでしょう。発作が起こって、意識を失うのは2割くらいの人です。
たいてい意識はあるので、自分で対処できるように、準備をしておきましょう。まず、在宅中の発作に備えて、短縮ダイヤルを使えるようにしておきます。短縮ダイヤルなら、少ない動作で助けを求められます。固定電話や携帯電話に、家族の電話番号を登録しておいてください。
119 番に電話して救急車を呼んでもかまいませんが、自分の症状や名前、住所を伝えきる前に意識を失う危険性があります。その点、家族に通報したほうが安全です。
近頃、警備会社が行っている『見積もりサービス」を利用するのもいいでしょう。このサービスでは、緊急時に警報ボタンを押すと、警備員が駆けつけてくてます。外出のさいには、携帯電話を必ず持ち歩いてください。
また、健康保険やお薬手帳を携行していれば、緊急の診察に役に立ちます。
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Q14脳梗塞や脳出血の発作がおこったとき、自分や家族はどう対処すべき?
まず、脳梗塞や脳出血の発作を起こした本人は、意識があっても動き回ってはいけません。動き回ると、脳の障害が悪化する危険性がたかまります。
一番いいのは、横向きに寝て安静にすることです。横になれない場所なら、しゃがむだけでもかまいません。誰も気づいてくてれないときは、声を出したり、携帯電話を使ったりして家族などに助けを求めましょう。
万が一、家族と連絡が取れない場合は直ちに119番通報し、救急車を呼ぶことが肝心です。いずれにせよ、発作時の行動は最小限ににとどめてください。
次に、家族が救助に当たる場合は、まず119番通報したうえで、発作を起こした本人に呼びかけたり、体をゆったりして意識があるかどうかを確認しましょう。そして、マットや毛布などに乗せて、安静にできる場所に移動して、横向きに寝かせます。首が前に曲がると、嘔吐物を誤欲して窒息する危険があるので、あおむけには寝かせないでください。
移動して寝かせる場所としては、救急車へ搬送しやすい玄関前がいいでしょ。意識がある場合は、そのまま救急車の到着を待ちます。本人が車を運転して病院に行くといっても、制止してください。家蔵が車で病院に搬送するのもやめましょう。
意識がない場合は、上着のボタンを外し、ズボンのベルトをゆるめ、腕時計、メガネ、入れ歯をはずして体をらくにしてあげましょう。室温は20度cくらいに調整します。
呼吸が苦しそうな場合、巻いたバスタオルや座布団を肩の下に敷いてください。首を反らせるとらくになります。救急車が着いたら、本人の健康保険やお薬手帳を隊員に渡してください。