発症や再発を防ぐ生活

Q3脳梗塞や脳出血は再発しやすいそうですが、再発しやすいのはどんな人?

確かに、脳梗塞や脳出血を一度発症した人の再発率は、初めて発症する確率(発症率)に比べ、かなり高くなります。実際に、福岡県久山町の調査によると、半数の患者さんが10年以内に再発しているのです。

 

再発率は、初発から早い時期ほど高く、その後は低くなります。脳梗塞の再発率は最初の2年で10%、脳出血の再発率は最初の一年で48%となっているので、一命をとりとめても油断できません。初発が脳梗塞の場合、再発も大半は脳梗塞です。

 

しかし、初発が脳出血の場合、再発は脳出血が58%、脳梗塞が42%で、必ずしも脳出血を再発するわけではありません。再発しやすいのは、退院時にマヒなどの後遺症が重い人や、心房細動(不整脈の一種)、一過性脳虚血発作(脳梗塞などの前兆の一種)、狭心症、心筋梗塞などの病歴がある人です。もちろん、生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症など)のある人も再発の危険性が高まります。

 

ですから、生活習慣の改善ご必要になります。脳梗塞や脳出血になった人は、糖尿病や高血圧などの治療(脳梗塞の場合は抗血栓薬の服用)を続けるとともに、食事や運動習慣を見直しましょう。ストレスをためないことも重要です。

 

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Q4再発予防のため薬を服用中ですが、注意すべき市販薬はありますか?

脳梗塞や脳出血の再発を防ぐため、血糖値を下げる糖尿病薬、血圧を下げる降圧剤、血栓(血液の塊)ができるのを防ぐ抗血栓薬などを服用している人は多いと思います。

 

市販薬には、そうした服用中の薬の作用を強めてしまったり、逆に作用を弱めてしまったりするものがあるので、注意する必要があります。

 

特に要注意なのが、市販されている鎮痛消炎剤のアスピリンです。アスピリンには抗血栓作用があるので、安易に服用してはいけません

 

脳梗塞の再発予防のために抗血栓薬のワーファリンを服用してる場合、頻繁にアスピリンを併用すると血液がサラサラになりすぎて、ケガを負ったときに出血が止まらなくなることがあります。

 

また、脳出血を発症した人がアスピリンを服用した場合、脳血管の傷が修復されず出血を起こしやすくなり、再発の危険性が高まります。

 

再発予防のために薬を服用している人は、併用してはいけない薬、再発の危険性が高まる薬について主治医から十分に説明を受けて見てください。

 

 

【夢21誌引用 陣内敬文院長談】

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