富山県

飴、糸、酢、風呂

富山といえば新湊、平成の大合併で射水市(いみず)になりましたが、珍しい名字の宝庫です。

新湊は江戸時代から商人の町として栄え、屋号を持つ商家が多かったです。明治を迎え、屋号

から”屋”をとったものを名字として戸籍に登録した家がたくさんあったそうです。結果、飴、

石灰、糸、壁、酢、風呂などのユニークな名字が続出。富山らしい名字には、石黒、佐伯、

堀田、カタカナまじりの、新タ、などがあります。

石川県

方角の名字が多い

石川のトップ4は山本、中村、田中、吉川、どれも西日本に多い名字です。

方位方角に由来する名字も、石川には多いです。中川、中田、南、北村、西田、東、前田、北川、

西村などトップ50に方位方角由来の名字が14もあります。石川ならではの名字は、谷内です。

輪島市ではいちばん多い名字です。また七尾市には水道、清酒、前座など珍しい名字が多く

見受けられます。

福井県

日本一の木下さん県

福井のランキングは1位田中、2位山本と西日本型です。県29位の木下は、東北と沖縄以外に広く

分布する名字です。しかし人口比で見ると福井が全国でいちばん多く、白崎も全国の約3割が福井

在住だという。福井らしい名字には坪田、三田村、坪川、天谷などです。福井を代表する珍しい

名字は文珠史郎(もんじゅしろう)、フルネームではありません名字です。

山梨県

渡辺さん№.1県

渡辺は全国5位のメジャー名字。しかし、都道府県別のランキングで1位なのは山梨だけです。

トップ50に深沢、雨宮、志村、保坂、中込、依田、名取がはいるなど、独特の名字が多い。

検索ツール60位の藤原は、全国的には”ふじわら”と読むが、山梨では86%が”ふじはら”と読む

のが7割以上です。

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長野県

唯一の小林さんトップ

小林が1位の県は長野だけ、しかも2位の田中に2倍以上の差をつける圧勝っぷりです。

県トップ50に宮沢、柳沢、滝沢、西沢、中沢、北沢、松沢、吉沢など”沢”がつく名字がズラリ。

アルプスを抱く長野には、地形的に沢が多いという背景があります。宮下、赤羽、唐沢なども

長野らしい名字です。珍しい名字には織田大原、杏(からもも)、輪地(そろじ)、森井泉(

もりいずみ)、位高(やごと)などです。

岐阜県

加藤が1位は岐阜だけ

全国ランキングでも10位に入る加藤ですが、県単位で1位なのは岐阜のみ。愛知や三重など、

濃尾平野に特に多いですが、ルーツは”加賀(石川)の藤原”。県トップ50には高木、浅野、

田口、村瀬などが入り、日比野、長屋、小栗、鷲見(すみ)、柵橋なども岐阜らしい名字と

いえます。板取村(現・関市)の村会議員選は定数12に対し13人が長屋だったこともありました。

静岡県

鈴木がもっとも集中

静岡の特徴は、何といっても鈴木。特に県南部に集中し、堂々の県№.1です。熊野信仰を支えた

鈴木一族のうち、もっとも繁栄したのが三河(愛知)の鈴木一族で、徳川家康に支えた。

家康が三河→浜松→江戸と居を移す中で、鈴木一族も帯同し、東日本に鈴木が広まりました。

杉山が県5位なのも特徴的。佐野、大石、増田、村松も多い。県トップ100には芹沢、池谷、

青島、袴田などがあります。

愛知県

鈴木、加藤、伊藤が3強

愛知のトップ3名字は鈴木、加藤、伊藤、4位以下を大きく引き離して多い。鈴木は三河地方に

圧倒的に多く、加藤は尾張の東部に集中しています。瀬戸市では、人口の1割弱が加藤。

小さな村ではなく、10万人規模の市においてこの傾向は、非常に珍しいです。

いかにも愛知という名字は、県13位の杉山と、26位の神谷。さらに鬼頭や都築などです。

三重県

東西の境目は雲出川

ダントツに多いのが伊藤。”伊勢の藤原”に由来する名字なので、佐志賀にお膝元です。

また伊勢神宮関連の名字も見受けられます。内宮は荒木田、外宮は度会(わたらい)が

代々神宮を納めてきました。名字の東西の境目は、日本海側は新潟と富山の県境。

しかし、太平洋側は三重の雲出川付近。よって、県内には東西の名字が混在しています。

三重独特の名字は、水谷、服部。稲垣、出口も多いです。

滋賀県

佐々木発祥の地

田中、山本、中村がトップ3で、近畿地方の曲型的な分布といえます。県6位に中川、7位に

北川がほぼ同数で並び、辻、奥村、西川がトップ20入り。藤居や中居など、”井”ではなく”居”

を用いた名字も多いです。滋賀を代表する名字は、佐々木。近江八幡市安土町付近にあった

佐々木壮がルーツ。この一か所から全国に広がっていきました。珍しい名字には有馬殿、一円、

皇(すめらぎ)、比売宮(ひめみや)、六、などです。

京都府

〇条、〇小路、〇大路

実数はさておき、京都を代表する名字は、やはり公家のもの。京都は格子状に街路が広がり

東西の方向を”条”、南北の方向を”大路”小路”と呼びます。一条から九条まですべてあります。

小路がつくのは油小路、綾小路、梅小路、押小路、北小路、錦小路、万里小路の7家。

大路がつく公家は、西大路だけ。ただし、公家の中でもこれらは少数派。大多数の公家は地名

から名字をつけました。

大阪府

西日本の縮図

田中、山本がツートップ。ただ、大阪は西日本の各地から人が集まっているため、独自性はあまり

ない。むしろ”西日本の縮図”といえます。もちろん、地域によっては特徴も。泉佐野市や岸和田市

には、日根野谷、佐野川谷、小間物屋なそど、”漢字3、4文字+谷”という名字が多いです。

有名な珍名字は、泉大津市の鼻毛さん。東京さんも大阪在住です。

兵庫県

藤原さん、日本一

大阪と同じく、田中と山本がダントツに多い。特徴は、藤原が県5位なことです。藤原は兵庫から

岡山にかけて集中していて、実数では兵庫が日本一なのです。県ランキングには人口の多い阪神地区

の名字が並ぶ中で、丹波地区に集中する足立が34位にランクイン。珍しい名字は紡車(つむ)。

さらにには洪水、国宝、碁盤、栗花落(つゆり)、力士などがあります。

奈良県

米田さん№.1県

方位方角に由来する名字が多いです。東、西、南などがつく名字は紀伊半島一帯に見られるが、

奈良には北西を意味する”乾”や南西を表す”辰巳”(巽、辰巳なども)もあるのが特徴です。

また、米田も多い。人口比で見ると、米田率がいちばん高い県です。全国的には圧倒的に

”よねだ”と読むが、奈良中南部では、”こめだ”が主流です。県のランキングでは68位が米田(よねだ)

71位が米田(こめだ)と、かなりの僅差です。

和歌山県

小島游さんはここに

県トップ50で特徴的なのは玉置、榎本、中谷、辻本などです。ただし玉置以外は近県にも多く

見られます。和歌山では”たまき”がほとんですが、和歌山を離れるにつれ”たまおき”が増えてい

きます。湯川、岩橋、上野山、貴志、雑貨、なども和歌山らしい名字です。また那智勝浦町の

小鳥遊(たかなし)は珍名字で有名です。鷹がいなければ小鳥はあそんでも平気・・・まるで

言葉遊びです。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。鳥取から次の記事で書きます。

 

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