リコー経済社会研究所 常任参与 稲葉 延雄氏が言う、朝日新聞引用。
稲葉氏が言うには
・日本の労働市場はほぼ完全雇用状態にある。
・完全失業率は2.8%と22年ぶりの低水準である。
・有効求人倍率は1.48倍に達し、求人が求職を5割方上回る超売り市場となっている。
労働力に関する限り、日本経済は潜在能力をほぼ出し切っていて、短期的には実質所得の伸びが加速しにくい成長限界に到達している。
労働市場の逼迫度合いも、これまでは構造的な介護人材不足や建設・運輸部門での欠員増に目立っていたが、現在は一般企業のビジネス現場全体に人手不足を示す現象が広がっている。
物流部門
・繁盛期の納期遅れが起きている。
生産部門
・近隣工場の高賃金に誘われた退職者増に対して、人員穴埋めの遅延から生産の一時的な落ち込みが出ている。
販売部門
販売員の不足や保守・メンテナンス人材の最適配置が組めないなどの声が聴こえる。
こうした事態に対しては、IOT(モノのインターネット)を活用してユーザーの先の機器の訪問保守を効率化するなどの対策が講じられている。
しかし、人手不足解消のための賃上げや、そうした賃金コスト増の販売価格転嫁は、依然慎重で試行錯誤の域を出ていない。
現在のような人手不足を久しく経験していなかったためか
賃上げや価格転嫁を巡る便場の知恵が散逸してしまってる。現状の人手不足がさらに接続するのであれば、いずれ賃金・物価へ波及する動きがはっきりしてこよう。ただ、これでデフレ脱却を果たしたとしても目覚ましい経済の活性化にはつながるまい、というのが企業の冷めた見方である。デフレ脱却で上昇するコストを生産性上昇と価格転嫁でどう吸収するか、企業努力が続いている。
管理人は、建設業で働いてますけど、社員はそれなり入ってきますけど肝心な、作業員さんが入ってこない状態ですね、これって会社が成り立たないですよね、公共工事ですから一括外注とかしてはいけないですから。