NOは加齢で狭く硬くなった血管を広げて柔らかくする働きが強く発見者はノーベル賞授賞

NOには血栓の発生を防ぐ働きがある

年を重ねるにつれて、血管は誰でも老化していきます。しかし、セルフケアなどの心掛けしだいで、血管は何歳にからでも若返らせることができます

そして、血管の若返りのカギを握ってるのが、血管の内幕にある内皮細胞で、特に内皮細胞で産生・放出される一酸化窒素(以下NOとする)です。今、このNOの働きに、大きな注目が集まっているのです。

この記事では、そうしたNOの働きについて、くわしく説明しましょう。

第一に、NOには血管を構成する平滑筋組織などの緊張を和らげて、血管を広げる働きがあります。その結果、まずは血圧が下がります。

そもそも血圧が高い状態とは、血管壁が過剰に収縮して血管に負担をかけていたり、内皮細胞を傷つけていたりする状態のことを意味します。

血管が広がることによってその緊張が和らいで血管の負担が抑えられるため、血圧がしだいに下がっていくというわけです。

 

第二に、NOには脳梗塞などの直接てきな原因になる血栓(血液の塊)の発生そのものを防ぐ働きがあります。そもそも血液には細胞の断片でできた血小板と呼ばれる小さな円形の組織が含まれており、この血小板が血栓を生じさせます。しかし、NOには血小板が固まらないようにする働きがあるため、血栓の発生を妨げるのです。

 

第三に、脳梗塞の原因となるアテローム性の動脈硬化(動脈の老化)を防ぐ働きもあります。最初にアテローム性の動脈硬化が起こるしくみを説明しましょう。高血糖や高血圧などによって血管の内幕が傷つき、そのすき間から内膜に入り込んだコレステロールがマクロファージ(大食細胞)に捕食されます。そして、その死骸などが溜まってプラークが(粥状の塊)形成されることにようって、血管が狭く硬くなりアテローム性の動脈硬化を招くのです。

 

NOには、早期にプラークの形成を予防するとともに、できてしまったプラークがさらに大きくなるなどの進行を遅らせたり、食い止めたりする働きも期待できるのです。また、プラークはNOの働き自体を阻害するため、プラークが一段と形成されやすくなるといった最悪の悪環境を招くことも問題です。

そうした点から考えても、NOを増やしてアテローム性の動脈硬化を予防することは大切だといえるでしょう。

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NOは炎症性疾患などの病気予防にも効く

NOの素晴らしい働きはまだまだあります。

●新生児の肺高圧症の症状を和らげる働き

●ガンの腫瘍の成長を阻止する働き(効果を調査中)

●勃起不全治療の新薬の開発に役立つ

●肺や腸でのNOの成分を分析することで、炎症性疾患(ぜんそく・結膜炎)の診断ができる

●嗅覚や臭いをかぎわける能力の向上

●記憶力の向上

いかがでしょうか。NOの働きの多彩さをみなさんもおわかりいただけたのではないでしょうか。ちなみに、こうしたNOの多彩な働きを発見した著名な研究者(ロバート・F・ファーチゴット、ルイス・J・イグナロ、フェリド・ムラド)はその功績が認められて1998(平成10年)にノーベル医学・生理学賞まで授賞したほどです。

最後に、脳梗塞や脳出血の発症・再発を防ぐには、内皮細胞を刺激してNOを増やすことが何よりも大切とわかった今、みなさんの最大の関心事は、どのようにして内皮細胞を活性化してNOを増やせばいいのか、ということではないでしょうか。

そのやり方については、次以降の記事・特集でくわしく説明しましょう。

夢21誌引用【島田和幸先生談】

 

●脳卒中が50代以上に激増し誰もが危険>>>

●脳卒中を防ぐためのチェック方法は!>>>

●「脳梗塞などは突然おこる」は誤り>>>

●正常血圧でも数値が乱高下する人は脳卒中を招>>>

●脳梗塞など招く血管けいれん防ぐに副賢強化>>>

●脳卒中の本格的な発作の前ぶれ一覧>>>

●ノーベル賞授賞 の血管若返り物質 NO!>>>

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